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2022.5.10
振袖リメイクで劇的チェンジ!今風に着るために必要な準備や費用は?
最近は、母親など家族の振袖をリメイクして成人式に着る人が増えています。しかし、「昔の振袖は古くさく見えるのでは?」「そのまま着ることはできるの?」と疑問に思う人も多いのではないでしょうか。
振袖は、着る人に一番似合う形になるようリメイクし、合わせる小物を工夫すれば、現代風に着ることが可能です。ただし、シミ抜きなどリペアが必要な場合もあるので、事前の確認が欠かせません。
そこでこの記事では、振袖リメイクの手順や必要なもの、リメイクに必要な費用目安、現代風にコーディネートするポイントを解説していきたいと思います。
振袖リメイクで大切な思い出を引き継ごう
思い出が詰まった振袖は、リメイクして長く大切に着たいもの。振袖のリメイクといえば「ママ振袖」があげられます。ママ振袖とは、母親が着た振袖を子どもが成人式で着用することを指し、大切な着物を代々引き継ぐことができる方法です。
数十年前に作られたママ振袖であっても、合わせる小物次第で現代風にコーディネートできます。ただし、ママ振袖を活用するには、クリーニングや修繕といったメンテナンスに加えて、サイズが合わない場合は仕立て直しなども必要になります。
仕立て直しや修繕には時間がかかる場合があるので、ママ振袖を考えている人は、スケジュールに余裕をもって行動を起こしましょう。
振袖リメイクの手順
振袖リメイクの大まかな流れは、下記の4ステップです。順を追って見ていきましょう。
1.状態を確認
2.サイズを確認
3.必要なものが揃っているか確認
4.現代風のコーディネートを考えて小物を準備
状態を確認する
保管に気をつけていても、時間が経過すると汗染みが浮き出てくることがあります。成人式の1年前までに、下記のような症状がないかチェックしておきましょう。
・シミがある
・カビによって黄変している
・防虫剤の臭いがする
・金彩加工が剥がれている
・色褪せしている
とくに衿元や裾、袂は汚れやすい部分なので、しっかり見てくださいね。
もし状態がひどくても、修繕できる場合もあります。もし気になるシワや汚れがある場合は、着物店や専門のクリーニング店に持ち込み、プロに確認してもらうことをおすすめします。
サイズを確認する
サイズはピッタリ合っているほうが、着姿も美しく、着崩れしにくいもの。サイズが合わない場合は、振袖を解いて、仕立て直すことが可能です。
お母様よりお嬢様の身長が10cm以上高い場合は、サイズ直しが必要な場合があります。また身長が変わらなくても、手の長さや体の厚み、ヒップサイズが違うことで、着姿や着心地が変わることも。
身丈(みたけ)、肩裄(かたゆき)、身幅(みはば)が合っているか、着る本人が振袖を着物店に持参して寸法を測ってもらうとよいでしょう。
必要なものが揃っているかチェックする
振袖を着るには、長襦袢や重ね衿、足袋、腰紐などさまざまなものが必要です。
振袖を着る際に必要なものを一覧にしました。便利な小物も紹介しているので、合わせてチェックしましょう。
着すがたパーツ
・振袖
・長襦袢(ながじゅばん)
・半衿(はんえり)
・袋帯
・重衿(かさねえり)・伊達衿(だてえり)
・帯締め(おびじめ)
・帯揚げ(おびあげ)
・草履・バッグ
・髪飾り
着付け小物
・肌襦袢(はだじゅばん)・着物スリップ
・衿芯(えりしん)
・足袋
・腰紐…補正用・長襦袢用・着物用に4本、予備2本
・伊達締め(だてじめ)…長襦袢用と着物用の2本
・帯枕(おびまくら)
・帯板…前板・後板
・三重紐・四重紐
・ショール
・きものスタッキング
・フェイスタオル5~6枚(ウエスト補正用)
・補正用品(腰バッドや綿・ガーゼなど)
あると便利な小物
・コーリンベルト(衿元を固定するゴムベルト)
・補正用品(腰バッドや綿・ガーゼなど)
・和装ブラジャー
お店によっては「ママ振袖プラン」など、小物をレンタルできる場合もあります。その場合でも、肌襦袢や足袋など肌に触れるものは自分で準備が必要なことがほとんどです。小物をレンタルする場合はどこまでがプランに含まれるのか、あらかじめお店に確認しておくとよいでしょう。
現代風にコーディネートするポイント
ママ振袖を現代風に着るには、プロにトータルコーディネートしてもらうのがおすすめです。専門店には小物や袋帯のレンタルプランが用意されており、豊富な品ぞろえの中から、好みに合わせてぴったりのコーディネートを提案してくれますよ。
同じ振袖でも、帯や小物によってイメージが大きく変わります。ここからは、現代風にコーディネートする際のポイントを4つ紹介します。小物を選ぶ際の参考にしてみてください。
半衿・重ね衿の色を変える
顔に一番近い衿元は、顔映りの印象に大きく影響するコーディネートの要です。最近の半衿はカラフルな刺繍が入ったものも多く、お顔周りを華やかに演出してくれます。
またお母様時代の重ね衿は、単色のものがメインでしたが、最近はカラーバリエーションも豊富です。さらにラインストーン、パール、レース、フリルが付いたものなど、洋風の装飾が施されたものも多くあるため、好みに合わせたコーディネートを楽しめます。
帯締め・帯揚げを変える
お母様時代は、重ね衿・帯締め・帯揚げの色を統一するのが主流でした。この3点をそれぞれ違う色にすると、現代風のコーディネートが作れます。
帯締めは昔に比べて、パールをあしらったものやつまみ細工タイプなど、飾りがついてきらびやかなものが増えました。華やかな飾りや立体的なデザインは、コーディネートのアクセントにもなりますよ。
また帯揚げに差し色を入れると、引き締まった印象に。最近の帯揚げは、絞り、刺繍、ラメが入ったものなど色柄ともに豊富です。平タイプの帯揚げなら、リボンや花形にアレンジもでき、オリジナリティを発揮できます。
帯を変える
ママ振袖でも、新しい帯を合わせるだけで雰囲気ががらりと変わります。現代風にコーディネートしたい場合は、発色のよいものや光沢のある帯を選ぶのがポイントです。
また今の帯は昔の帯より長く織られており、軽くて柔らかいため、バリエーション豊かな帯結びに対応できるのも利点です。体型にあった帯結びにすれば、後ろ姿の美しさが引き立ちますよ。
「文庫」「ふくら雀」「立て矢」を基本に、さまざまなアレンジができるので、気になる帯結びを見つけたら着付け担当のスタッフに相談してみるとよいでしょう。
草履・バッグを変える
草履は、見た目にはきれいでも素材が傷んでいることが多いので、レンタルもしくは新調がおすすめです。
振袖は礼装になるため、バッグと草履は同じ生地で作られた対のものを選ぶのが基本です。振袖や帯に使われている色と合わせるとなじみやすく、統一感が生まれます。
振袖の古いイメージを払拭したい場合は、光沢のあるエナメルバッグを合わせると、今っぽさを演出できますよ。
髪飾りやヘアアレンジを華やかにする
振袖の柄がシンプルでも、髪飾りやヘアアレンジ次第で華やかに見せられます。
最近の髪飾りには、洋風でかわいらしいコサージュ風のものや、ポップな印象のピンポンマムなど、さまざまな種類があります。カラーによっても印象が変わるので、トータルコーディネートを意識しながら、振袖の雰囲気にあったものを選びましょう。
ヘアアレンジは、ねじりや編みこみなどでまとめた、ふんわり感のあるアップスタイルが主流です。よりトレンド感を出したい人には、編み下ろしなどのダウンスタイルの編みこみヘアもチェックしてみてください。
振袖リメイクにかかる費用目安
振袖のリメイクには特殊な技術が必要なため、必ずプロに依頼しましょう。生地や柄の加工方法によっても金額が変わってくるので、振袖を持参して事前に見積もりとっておくと安心です。
以下に、振袖リメイクにかかる費用の目安を、項目別にまとめました。予算を考える際の参考にしてみてください。
・寸法直しをする場合
寸法直しの相場は、裄や袖丈を直す場合で1万5,000円前後。身丈や身幅を直す場合は、3万円前後が一般的な目安となります。
・クリーニングする場合
丸洗いの相場は、1万円弱~1万5,000円ほどです。またシミ抜きが必要な場合は、軽いもので1か所2,000円程度。ただし、シミが広範囲にわたっている場合などは、1か所で1万円以上かかることもあります。
・裏地交換する場合
裏地交換の相場は、3~4万円前後です。着物の裏地は、表地に比べてデリケートなため、漂白やシミ抜き作業ができない場合があります。裏地のシミをそのままにしていると、見た目が悪いだけでなく、表地までシミが広がってしまうことも。裏地のシミを見つけたら、早めに対処したほうがよいでしょう。
・袋帯をレンタルする場合
袋帯のレンタルにかかる費用の目安は、安くて1~2万円前後です。素材や制作技法によっては、5万円以上かかることも珍しくありません。
ネットではより低価格でレンタルできる場合もありますが、袋帯は全体の雰囲気を決める重要なパーツです。できるだけ実際の色合いや質感を確かめてから、選ぶことをおすすめします。
・小物をレンタルする場合
バックや草履など小物のレンタル相場は2万弱です。お店によっては長襦袢など着付け小物が含まれているプランもあるため、セット内容をしっかり確認しておきましょう。
まとめ
ママ振袖であっても、きちんとメンテナンスをして、合わせる小物を工夫することで現代風のコーディネートが楽しめます。振袖の修繕やクリーニングは、特殊な技術が必要なため、必ず専門店に依頼しましょう。サイズのお直しなどには時間がかかることもあるので、十分余裕を持って、準備することが大切です。
お母様の思い出の詰まった振袖を自分好みにリメイクして、素敵な成人式を迎えてくださいね。